心に沁みる映画との出会い
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久しぶりに、後半ハンカチを離せない映画を見ました。
1960年代、風の通り道になる雑木林を残し、自然との共生を目指したニュータウンを計画。経済優先の時代はそれを許さず、完成したのは理想とは程遠い無機質な大規模団地。日本住宅公団のエースだった90歳の夫とその87歳の妻がそのニュータウンの片隅に土地を買い、雑木林を育て、50年。ふたりの、コツコツ、ていねいな日々をおったドキュメンタリー映画。
樹木希林さんが、折々に触れるフレーズが、雨の音、風の音共に、今も蘇ってきます。
風が吹けば、枯葉が落ちる。
枯葉が落ちれば、土が肥える。
土が肥えれば、果実が実る。
こつこつ、ゆっくり。
人生、フルーツ。
子どもの頃近所にあったような、こじんまりした映画館での上映でなんとも、心地よい空間でした。